坂田マルハン美穂のインド生活通信

 
 

歌の披露のあとは、持参した玩具をプレゼントしつつ、一緒に遊ぶ。日本へ帰任された駐在員家族からお預かりしていた玩具の数々。コンディションがよいものを選んで寄付をする。

「ボウリング」が何かを知らない子どもたちのために、真剣にピンを並べ、遊び方を教えるアンティがすてき。真剣に見守る子どもたちのかわいらしさもまた。

今回の訪問、 シスターたちもとても喜んでくださった。そしてミューズ・クリエイションのメンバーたちもまた、有意義な時間を過ごせたと思う。

訪問後、参加者のメンバーからメールが届いた。そこに記されていた一文を、ここでご紹介させていただきたい。

わたしが常々感じていること、そしてなぜ、少しでも多くの方々に同行していただきたいと感じているかが、少し、わかってもらえると思うからだ。


子供たちの持つ、素直で強力なパワーに包まれる感覚が、やみつきになりそうです。皆も話していましたが、あの場で歌った「見上げてごらん」が、一番楽しんで歌えました。

みんなで歌うって楽しいんだな~・・・と、感じながら歌うのって、本当に気持ちが良いもんですね。本当に、色々な事に気づかされる、貴重な時間です。


今回初めて子供達の施設に行って、一言で言えばとても感動しました。

わずか数年暮らすこの土地で、これからずっと長く深く関われないのに自分がボランティアをするなんて良いのだろうかと、以前は考えてしまっていました。でも、今日実際に行ってみて、そもそもこんな自分が子供達に何かしてあげようなんていう考えがおこがましいことだったと実感しました。

逆に子供達からたくさんのエネルギーをもらい、インドの勢いを感じ、楽しく貴重な時間を過ごすことができました。何もしないのと、何もできないけどとにかく行ってみる、というのはまったく違いますね。

おままごとのほかにも、レゴが人気だった。レゴは本当にすばらしく普遍的な玩具だと思う。わたしも子供のころ、このレゴが大好きで、家や車を作って遊んだものだ。懐かしい。

今回は、8名のメンバーと共にドミニカン・シスターズを訪問。貧困層女性と子どもたちを支援するこの施設。今回は、1歳半から4歳の子供を預かる託児所を訪れた。

いつものように、行儀よく並んで待つ子どもたち。

「ハロ〜、アンティ(おばさん)!」

と、やはりいつものように口々に挨拶をしてくれる子どもたちに出迎えられる。

まずは挨拶をしたあと、わたしたちからの歌の披露。前回の慈善団体訪問時に歌った “Head Shoulder Knees and Toe!”をまずは歌う。これは、小さな子どもたちも真似ができるので、何度も繰り返して楽しめる。

が、なかなかに体力勝負。

その後、指遊びの歌なども披露するが、大人数の前で「お父さん指、お母さん指……」とゼスチャーしつつ歌うのは、指がはっきり見えずに難しいことがわかった。

やっぱり、こうして子供の前で披露して初めて、色々なことがわかるものである。

最初は、子どもの歌だけを歌う予定だったが、せっかくだからと、ジャパン・ハッバで歌う予定の1曲『見上げてごらん、夜の星を』も歌うことに。

午後からのサロン・ド・ミューズでの特訓のため、キーボードを持参していたメンバーに急遽、準備をしてもらって、熱唱。

一生懸命、歌うアンティたちを、興味津々に見守る子どもたち。が、いつも必ず一人は、泣き出す子供がいる。

それはそうだろう。見慣れない顔をしたアンティたちが、突然、どやどやとやって来るのである。怖いと思う子供がいて不思議ではない。

が、しばらくすると、その見慣れぬアンティにも慣れて、一緒に遊ぶのである。

こちらのアンティはソフトなバッドとソフトなボールで野球ゲーム。いや、クリケットゲームともいえる。

この少年の打撃がかなり強烈で、ボールをあちこちに飛ばす。容赦ない攻撃に、アンティ、疲労困憊。

中にはアンティにも遊び方のわからぬ玩具があり、真剣に構造を確認。それを見守る少年がまた、かわいらしい。

今回大人気だったのは、おままごとセット。特に、野菜や果物が半分に切られてマジックテープでくっつけられたものが好評だった。

包丁で切って二つに割れる……という体験を楽しめるのが、子供の心をぐっとつかんだ模様だ。

人が遊んでいる玩具を横取りする子。渡すまいと泣く子。いくつもの玩具を独占する子。小さな一つだけを、大切そうに握りしめている子。

友達と仲良くシェアする子。人の遊んでいるのを、ただじっと見守る子……。いつものことだが、短い間にも、子どもたちの個性が伝わって来る。

インドの子どもたちは、幼いころから「均整がとれた身体つき」をしているので、たとえ背が低い2歳児、3歳児でも、もっと大きく見える。それにしても、彼らの目の輝きは美しい!

この日、わたしが一番気になった少年。黙々と、ひたすらアヴォカドを繰り返し、切っていた。きっと料理が好きな大人になるのだろう。

女子の、この派手なプリンセス・ファッションがまた、インド。たとえ貧しくても、カラフルな服を子供に着せる。その心意気には敬服だ。

どの子どもたちも、それぞれに本当に楽しそうで、本当によかった。

いつも書いていることであるが、この、経済的に貧しき境遇にある子らの、しかし豊かな表情、ほとばしる生命力!

この日、印象的だったのは、玩具での遊びを終えた子どもたちの態度だった。あれだけ奪い合ったりしていたにも関わらず、シスターが、

「片付けましょう!」

と声をかけると、素直にわたしたちに、

「サンキュー、アンティ!」

と言いながら、ためらいなく返してくれるのだ。その、切り替えの早さに、驚かされたのだった。

万事において、百聞は一見にしかず。ともかくは、一歩を踏み出してみると、新しい世界が広がっていることに気づかされるものだ。

ミューズ・クリエイションは、本当にすばらしいグループに育っている。それがまた本当に、うれしい。


毎週金曜日の午後のサロン・ド・ミューズのドアは、敷居なく、いつでも来訪者を歓迎しています。

どうぞ、あなたも遊びにいらしてください。

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