インド百景。

坂田マルハン美穂のインド生活通信

 
 

Belaku Trust バンガロール郊外の村に暮らす貧困層女性たちを支援する慈善団体。ハンドブロック・プリンティングをはじめとする手工芸の技術を伝授し、クオリティの高い工芸品を生産している。

Sacred Lotus 肌触りがよい天然素材のシンプルで着心地のよい衣類。数カ月前、CINNAMONに独立店舗をオープンしている。

Vriksh オーガニック食品や日用品の専門店。坂田お勧めの商品たっぷり! 店舗はマレシュワラムの近くにある。

Ayurvedagram バンガロールの東部郊外、ホワイトフィールドにあるアーユルヴェーダ診療所。我々夫婦は、 5年に亘り、 年末の約1週間をここに滞在し、デトックス&リフレッシュしている。

One Billion Literates バンガロール市内の、環境が整っていない公立学校において、英語教育やコンピュータ教育を実施。

Shepherd Crafts Kashmir カシミールの山岳地帯に暮らす羊飼いの女性たちによる、伝統的な刺繍の技術が生かされた工芸品。バンガロール在住の創業者デヴィカが、自らカシミールの村へ赴き、女性たちに技術を伝授している。


Joy@work バンガロール郊外に暮らす貧困層の女性たちに手工芸の技術を伝授し、経済的な自立を支援。リサイクル・アイテムで作られたジュエリーやバッグ、インテリア小物などを制作、販売している。

バザールの前々日、前日は2日に亘って準備のため拙宅をオープン。当日の朝は慌ただしくなるので、ミューズ・クリエイションの店舗は、前日のうちにディスプレイを完了したのだった。


●MUSE CREATION: チーム布

この写真は、チーム布の店頭。従来、主には自宅で作業をされているメンバーが多かったのだが、新たなメンバーが次々に入った数カ月前より、毎週金曜日に集まる率が高まっている。メンバーの数が増えたこともあり、作品数が増え、しかも、どれもこれも、魅力的! そのときそのときで、オリジナリティのある作品が仕上げられる様子には、感嘆させられる。

いかがです? どれもこれも、すばらしいでしょ?

ちなみに販売の担当は、所属チームの人が1名入る以外は、他のチームの人が受け持つことにしている。自分が作った商品を強くアピールするのが苦手だ、という意見が最初のバザールで聞かれたことから、担当の配置にも配慮をしている次第。

バザールの販売担当は、毎回、メンバー全員に第3希望まで申告してもらい、それを参考に配置している。なお、チーム歌のメンバーは、午前1回、午後2回のサロン・コンサートの際に店を抜けるため、店番がいなくならないよう調整が必要だ。

●MUSE CREATION: チーム紙

チーム紙の作品は、毎回、テイストは似ているものの、これまた着実にクオリティが上がっている。紙という性質上、どうしても販売価格は低めとなってしまうが、どれをとっても、メンバーの一人一人が、丁寧に一つ一つ、作り上げたものばかり。

和風テイストのものは、OWCのクリスマスバザールやジャパンハッバの際、日本人以外の人たちからの人気が高いこともあり、早くもメンバーは次のバザールに向けて、在庫などを調整しながらの販売であったようだ。

売れ筋の商品は、バザールによって大きく異なる。

ちなみにミューズ・クリエイション主催のバザールは、毎年圧倒的に日本人のゲストが多い。今回は、日本人が約70名、インド人が約30名、そのほか韓国、シンガポール、台湾、米国、カナダ、イタリア……と12カ国ほどのゲストが数名ずつだった。OWC (Overseas Women’s Club)のメーリングリストを通して出稿した広告を見て訪れる人たちもいた。

●MUSE CREATION: リサイクル品の販売

メンバーが自宅から持ち寄った「コンディションのよい不用品」を集めて販売する中古品コーナー。書籍や衣類、小物などが寄せられた。一見、地味な販売コーナーだが、あらかじめの準備は不要、経費もかからず、当日売るだけで利益があがるゆえ、なかなかに重要だ。

去年は開催前夜に大雨が降ったため、庭の土がぬかるんでしまい、庭のスペースをあまり有効に利用にできなかった。しかし今年は、前日、前々日と雨が降ることがなく、土が乾いていたので、庭をフルに使えたのがよかった。

ディスプレイの工夫も功を奏して、この一画はフリーマーケットのような楽しげな雰囲気に。メンバーのセールスも巧みだったせいか、去年よりも遥かに商品数が少なかったにも関わらず、売り上げは去年とほぼ同じという成果があげられた。衣類が完売というのもよかった。

箪笥の肥やしが息を吹き返す好機である。来年は、メンバー以外の人にも声をかけて、中古品を回収するのもいいかもしれない。

なにしろ駐在員の方々、帰任の際には膨大なゴミをインドに捨てて帰られる方が大半だ。その中には、まだまだ使えるものもあるに違いない。預かった物を収納するためのスペースについても考えねばならないが、ともあれ、慈善団体へ寄付するものも含め、リサイクルする仕組みを確立することも意義深いと思われる。

インドのゴミ処理にまつわる深刻な社会問題については、これまでにも幾度となく記してきた。個人的には「ゴミ最低限運動」を展開しているものの、焼け石に水すぎるなと、憂いている。憂いているが、なにもしないよりはましだと、地道にやっている。

と同時に、同じ日本人が、この地に膨大なゴミを捨てて去って行くことに対しては、常に苦い思いがある。

立つ鳥、あとを濁さず。

食品に関しては取り扱えないが、せめてそれ以外の「使えそうな不用品」については、何らかの形で寄付やリサイクル販売に使えるよう、一つのプロジェクトとして考えてみるべきかもしれない。これは次の課題の一つとして考えよう。

●CAFE MUSE

2年前の最初のバザールでは、前日に有志メンバーと、250個という大量のスコーンを焼いた。非常に楽しい思い出である。昨年は、やはり食のメンバーの助けを借りて、バナナケーキを焼いた。そのほか、カステラは一人で焼いた。

お菓子作りが非常に上手なメンバーが、ご自宅で準備してくれたものも含め、ヴァラエティ豊かな焼き菓子類となっていた。

今年は、下準備に時間とエネルギーを費やしすぎることを懸念して、前々日にカステラを一人で焼き、翌日にラッピングをした。カステラの場合、泡立てが大切で、これは手伝ってもらうのが難しいこともあり、一人で集中して焼いた方が効率がいいからだ。

一人で作業してなお、それぞれに焼きむらが出て仕上がりが異なるから、菓子作りとは難しいものである。カステラの場合、見た目のよさを重視すると、切りやすいのは「少し乾燥系」である。一方、しっとり系は味わい的に人気だが、切るとグニャリとなって見栄えが悪い。難しいものである。しっとり系は、メンバーのおやつとしてとっておいた。

ともあれ、「カステラの切れ端、お徳用パック」も含め、約100個を準備したのだった。

わたしはあくまでも「我流」で、特に菓子作りの基本を抑えていないのではあるが、メンバーの方の中には、プロ並みのスキルを持っている方がいる。これは、その方がご自宅で焼いてきてくださった天然酵母のヘルシーパン。試食用にといただいていた3個は、夫の分までついつい食べてしまうほど、おいしいものであった。

カフェの主役は、ファミリーフレンドのラナが販売するKAHAWA FRESHの美味なるコーヒー。南インドはクールグの高原に自らコーヒー農園を持ち、コーヒーのプロであるラナが、クールグで採れる最高品質のアラビカ種の豆を厳選し、自ら焙煎、挽きたての新鮮なコーヒー豆を販売しているのだ。

しばしば書いているが、わたしはこのマイルドながらもコクと旨味があるこのコーヒーが大好きで、旅の際にも必ず持参している。ミューズ・クリエイションでも随時販売していて、メンバーの中にも愛飲者は多数だ。そんなKAHAWA FRESHがこのたび、新たな試みで、更に高品質の豆を特別に抽出した「コーヒーの濃厚な液」を販売開始した。

メンバーに試飲してもらったところ、大人気! この濃縮コーヒーは、お湯で割ってエスプレッソのようにもできるし、牛乳で割るとカフェラテにもなる。今回、どれほど売れるかわからず、控えめに注文していたのだが、午前中にICED LATTEが飛ぶように売れて、午後には牛乳が足りなくなり、ドライヴァーのアンソニーに買ってきてもらって、急いで煮沸して冷やして、供した次第。

なお、コーヒー豆(パウダー)は、ミューズ・クリエイションには卸値(200ルピー)で販売してもらい、定価との差額50ルピーがミューズ・クリエイションの活動資金、即ち慈善団体への寄付金ともなる。

このコーヒー販売代行については、メンバー以外の人にも門戸を広げるべく、今後告知していこうと思う。これももう一つの課題だ。

●受付嬢

受け付けでは、昨年の教訓を生かして、会場内の見取り図を作って配布したり、昨年同様、一昨年の経験を生かしてヴェンダーの案内をリストアップして配布したりと、ゲストの便宜を図った。

ちなみにこのハザールは10時開始なのだが、すでに数十分前から多くのゲストがゲート近くに待機していたらしく、10時丁度に一気に20名近くが来場されて、びっくりした。日本人のゲストは、過去2回とも、午前中に集中したことから、午前中が忙しくなることは予測していたが、これは予想以上の展開であった。

なお、バザールの際の注意点として、メンバーにお伝えしていることはいくつかあるが、お金の管理など重要なこととは別に、

「決して慌てず、焦らず、ゆっくりと」ということがある。

別に今回のバザールに限ったことではないが、人間、慌てると、あまりいいことがない。自分がそれでしばしば失敗してきたがゆえの、教訓である。

どんなに一気にお客さんが来ても、焦らずに、丁寧に、確実に対応する。そして「決して、走らない」。日本人は、人を待たせることに罪悪感を覚える傾向が強いので、どうしても、小走りしてしまいがちだ。しかし超近距離を数メートル走ったところで、結果は大して変わらない。

むしろ気が急くし、周囲の空気も慌ただしくなってしまう。

多くのインド人ほど悠然とされても困るが、少しインド的に、「ちょっと待っていただきましょう」くらいの気持ちで接してもらうよう、お願いしていたのだった。結果、大したトラブルもなく、つつがなくことが運んだようである。

■そして、ヴェンダーの面々。今年は去年より準備も速やかに……。

昨年は、メンバーにも、出店するヴェンダーにも、一律で「9時ちょうどに集合」と声をかけていた。

結果、メンバーの多くは8時半ごろから集まり始め、9時にはほとんどが勢揃い。一方のヴェンダーは、9時過ぎから集まり始め、10時の開場となってもまだ来訪しないところがあった。

その教訓を生かし、「今年は8時半にオープン、遅くとも9時までに」と、ヴェンダー各位に諸々の注意事項を含めて連絡をしておいたのだった。そのおかげもあって、9時30分ごろまでには多くのヴェンダーが揃ったが、それでも2、3は遅れてきたのだった。が、この程度であれば、問題はない。

去年参加してくれたところが大半ゆえ、去年の記録から一部を転載しつつ、改めて紹介したい。

●BELAKU TRUST

今年もまた、真っ先に到着したのは、ここから一番離れた村からやってきたNGO。実は彼ら、我が家でのバザールに参加するのは4度目で、毎回、とても楽しみにしてくれている。ミューズ・クリエイションを結成した日に行ったバザールに出店した団体で、いつもたくさんの商品を運び込んできてくれる。

●SACRED LOTUS

わたしが個人的に気に入っているブランド。今回、3度目の出店だ。非常に着心地のよい素材で作られた衣類を販売。ヨガなどエクササイズに好適なファッションだ。Beech Tree(ブナの木)の繊維を素材としたもので、わたしは米国在住時にこの繊維を知って以来、気に入っている。母が今回インドに到着して直後にも訪れ、パンツとジャケットを購入したのだった。洗濯にも強く、旅にもうってつけ。丈が長く、シルエットがきれいなジャケットは、長距離のフライトに、いつも着用している。

●THIS AND THAT

わたしの英語の先生のお母様の親友であるアーティヤ(右端)がオーナー。今回は2度目の出店だ。前回は急遽出店が決まったこともあり、スペースがさほど広くなかったが、今年は取り扱いの商品が増えたこともあり、広めのスペースを提供した。すてきなプリントの木綿製品が、驚くほど廉価で販売されている。母もお土産にナプキンなどを購入した。わたしもエプロンを数枚。

●VRIKSH - The organic shop -

昨年に引き続き、今回も出店してくれたこの店。品揃えは、わたしが愛用している商品を中心に、おすすめのプロダクツを持ってきてもらった。カステラに使用しているオーガニックの砂糖をはじめ、最早我が家に不可欠なRUSTIC ARTの洗濯洗剤やシャンプー。アロエジェル、石鹸など。南インドの西海岸で採れる果実コカムのジュース、ハチミツや、自然派コスメなど、ヴァラティも豊かに。

オーガニックの食品や日用品を扱う専門店が増えているバンガロール。たいへん手軽に、健康的なライフスタイルを実現できるようになった。

●Ayurvedagram

幾度となくホームページでも紹介しているアーユルヴェーダの療養施設、アーユルヴェーダグラム。新しいマネージャのヴァルニと打ち合わせをして、我が家の愛用のフェイスクリームやマッサージオイル、咳止めシロップ、ヘアオイル、筋肉痛に効くオイルなど、今年も販売してもらうことにした。

実はわたしやミューズ・クリエイションの紹介でアーユルヴェーダグラムを訪れた方には、その旨をレセプションで申し出ていただくよう、お願いしている。そうすることで、利用料の約10%が、ミューズ・クリエイションの活動資金として還元してもらえるよう約束をしているのだ。

あくまでも彼らの記録に頼っているので、わたしから正確な数字を確認することはできないが、もしもわたしのサイトなどを通してアーユルヴェーダグラムをお知りになった方は、ぜひその旨をお伝えいただければと思う。

今回は、日本人ゲストの便宜を図るため、特別に日本語の資料と問診票を準備した。これはアーユルヴェーダグラムから依頼を受けての仕事ではなく、あくまでもわたし個人から無償提供ゆえ、「ぜひ行きたい」という方にのみ、お渡ししてもらったのだった。アーユルヴェーダとはなにか、というところからはじまり、治療や施設の案内、プログラムの詳細などがわかりやすく編集されている。

※アーユルヴェーダグラムに訪問の予定がある方は、お問い合わせくだされば、資料をお渡しします。

●One Billion Literates

ミューズ・クリエイション以前から個人的に交流のあるNGO。貧困層の子どもたちを支援する組織だ。創業者のアナミカ(インド系米国人)は、諸事情で米国に帰ってしまったが、アナミカのあとを継いだルビーが運営を続けている。現在は我が夫、アルヴィンドも活動を積極的にサポートしている。

バザールでは、昨年に引き続き、OBLが支援する公立学校を訪問した経験のあるメンバーの一人が、サポートとしてオリジナルのしおりを販売しつつ、寄付金を募ってくれた。

OBLの活動は、個人的にも、今後、支援を続けたいと考えている。関心のある方は、ぜひ過去の記事をご覧いただければと思う。

■ミューズ・クリエイション、NGO支援の公立学校訪問。

■貧困層の子らに英語とコンピュータ教育を。

■今月の西日本新聞:激変するインドは「学校」の話題

●Shepherd Crafts Kashimir

友人のデヴィカ(写真右)が支援する、カシミールの羊飼いの遊牧民女性たちが作る作品を中心に、カシミールのペーパーマシエなどの手工芸品が販売されている。

2012年6月、デヴィカが主催する「カシミールの手工芸品を巡る旅」に参加した。その際、州都スリナガールにある、パシュミナやペーパーマシエ、刺繍、クルミ細工など、さまざまな伝統工芸の工房を訪問した。更には、ツアーのあとも彼女に同行し、パハルガム(ペヘルガム)と呼ばれる峡谷の村へ足をのばし、羊飼いの女性たちのもとをも訪ねた。心に深く刻まれる、すばらしい旅立った。

そんなカシミール地方が、数週間前より大洪水の被害に遭っている。先週までカシミールに滞在していて、ようやくの思いでバンガロールに戻ってきたデヴィカだが、彼女にゆかりのある人々と、まだ連絡がとれない状況にあるとのこと。

バザール前日のデヴィカからのメールは、非常に悲嘆にくれたものだった。「バザールで少し気持ちを入れ替えたい」とのことだった。

カシミールの伝統を引き継ぐ職人たちの無事を、願わずにはいられない。なお、2年前の旅の記録は、以下に残している。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

■ カシミール。手工芸品を巡る1週間の旅へ。(←Click!)


●Joy@work

デヴィカのお姉さん、ラクシュミが運営する慈善団体。この日ラクシュミは体調を崩していたので、代わりにデヴィカの友人がお手伝いをしてくれていた。デヴィカもラクシュミも、バンガロール東部郊外のホワイトフィールドに暮らしている。新しい住宅地やオフォスビルディング、ショッピングモールなどが次々に誕生している一方、建築労働者やその家族が暮らすスラムもまた、拡大している。

ラクシュミは、そのスラムに拠点を築き、デヴィカとともに、貧しい女性たちに手工芸の技術を伝授し、作品を販売し、彼女たちの経済的自立を支援している。デヴィカはまた、我が家の近くのスラムでも、女性の職業支援を行っていた。そのときの記録は、こちら。

■ リサイクル製品作りでスラムの女性の自立を支援。

気持ちだけでも、の思いでカシミールの職人たちへ募金を募ることに。ミューズ・クリエイションのメンバーが、箱を用意してくれた。合計3000ルピーが集まったので、デヴィカに託した。

●Diya Innovations

夫の知人の知人、すなわち全く知らない方からの依頼で、数週間前に出店が決まった慈善団体。 資料などを送ってもらったところ、 精神に障害のある大人たちの職業支援をしている活動内容が送られてきた。スペースにまだ空きがあったので、参加してもらうことにした次第。手づくりのキャンドルやオイルランプの器(ディヤ)、チョコレートなどを販売している。

●Aid to Cancer patient

誰かからチャリティ・バザールの開催を聞いたという女性アレジャンドラ(写真右)が、出店依頼のメールを送ってきた。彼女の友人であるクルシード(写真左)が、長年に亘って一人でこつこつと、がん患者の支援をしているとのこと。

自分で手工芸品を制作し、販売して資金を集め、毎週末、病院やホスピスを訪れては患者たちに支援をしているという。今回はバザールの1週間ほど前の連絡で急ではあったが、自分たちでテーブルなども用意してくれるとのことだったので、出店していただくことにしたのだった。

実は我が家の隣人(上階に住む女性)もバザールに来てくれたのだが、彼女はクルシードと親しい友人だとのこと。世間は狭い。

●Jacaranda

北東インド出身のヴィヴィが運営する店。カゴやバッグ類、インテリア雑貨などのほか、ハーブティなどを販売している。たいへん遅れてきたうえに、毎年早めに撤退されるので、滞在時間は短いのだが、庭に彩りを添えてくれる賑やかなお店であった。

●Lotus Vibe

一昨年、昨年と、まるでインヴェーダーの如く、商品を四方八方に進出させつつディスプレイしていたヴェンダー。売り上げが多いため、我々へのキックバックもその分多いのだが、初回、あまりにも手を焼いたので、去年は声をかけていなかった。ところが、どこから聞きつけたのか「バザールやるんでしょ? 出店させて!」と電話があり、場所を提供した。今年もまた、どこかから聞きつけて来るだろうからと、あらかじめ招いていたのだった。

去年は、「このスペースだけを利用してください」と伝えていたのに、徐々に徐々に、ありったけの商品を足の踏み場もないほど広げ、せっかく坂田が考案した動線が完全にブロックされた。挙げ句、その向こうの「カシミール世界」までたどり着けない結果となったことから、今年はカシミールをぐっと入り口近くに寄せたのだった。

そして彼女らには、これまでリサイクル用品販売に使っていたゲストルームをまるごと一つ提供。ベッドの上に商品を並べてもらうことにした。これはなかなかに成功だった。

バッグや小物入れ、ヨガマットケースなど、使い勝手のよい丈夫な商品は、ゲストの心をぐっとつかむのか、ゲストルームはバーゲン会場と化して熱気に満ちあふれている。

今年もまた、1日に17万円以上を売り上げた様子。これだけ売れれば、商品を広げたくなる気持ちもわからないでもない。ともあれ、来年も、この場所で確定だ。

●NORA?

母によるデコパージュ、わたしの書(言葉)と写真を施したカード類を、サンルームの棚の一隅で販売することにしていた。実はここ、NORAがいつも寝ている棚である。右側に、わたしの作ったカードを並べていたところ、NORAが「ここはわたしの場所です!」とばかりにカードの上に寝そべって主張。どうしても場所を譲ってくれないので、それならばと彼女のベッドを置いて、静かに寝ていただくことにした。

ゲストが次々に訪れ、あたりは喧噪に包まれているにも関わらず、彼女は昼過ぎまでここで熟睡。訪れる人は「わ、飾り物かと思った!」とか、「え? 猫? 気づかなかった」などと、驚いていらっしゃった。

猫アレルギーの方もいらっしゃるだろうから、2階に軟禁しておこうかとも思ったが、大人しいのでそのままにしておいたのだった。

ところでこの日、アルヴィンドは出社せず、書斎で仕事をしたり、バザールに顔を出したりしていた。ひたすら眠るNORAの様子を見ていた彼に、メンバーの一人が「この猫はいくら?」と尋ねたところ、すかさず、

「ひと撫で、10ルピーです」

と返したらしい。さすがマイハニー。

●MUSE CHOIR: チーム歌によるサロン・コンサート

毎度、バザールの雰囲気を一層盛り上げるのが、ミューズ・クワイアによる合唱だ。チーム紙や布からも助っ人メンバーが参加してくれて、総勢15名。昨年「歌の時間に合わせて訪れたい」とのゲストからの声を聞いていたので、今回はフライヤーに歌の時間を明記。午前11時、午後1時と3時の計3回、3曲ずつを披露したのだった。

曲は、「花は咲く」「星に願いを(英語)」そしてゴスペルの「HAIL HOLY QUEEN」の3曲。ミューズ・クワイアのメンバーは、どんなにメンバーが入れ替わっても、なぜか本番に強い。

天井が高いためエコーが響き、普段から「銭湯状態」の我が家だが、これだけ人が多いと、音が吸い込まれてしまう。だから練習のときよりも声は響かないはずなのだが、しかし不思議と迫力満点。練習のときよりも遥かにみんな、気持ちよく、腹の底から声が出ている。

「星に願いを」を涙ぐんで聞いてくれている女性(欧米人)もいて、こちらまで歌いながら、感極まってしまった。午後3時からの最後のコンサートは、バンガロールの合唱団「ロイヤルエコー」の主宰者もいらして、ゴスペルを一緒に熱唱。合唱に厚みがまして、たいそう盛り上がったのだった。

■心地よい庭。カフェは社交の場としても活躍

それにしても、終日、好天に恵まれて幸いだった。緑に包まれたカフェは雰囲気もよく、普段からカフェを開きたいくらいである。

月に一度、KAHAWA FRESHのコーヒー販売を含め、カフェ・ミューズをメンバー以外にもオープンしてもいいかなとさえ思える。

会場はまた、久しぶりに再会する人々の様子が、随所で見られた。そのような小さな社交場になり得たことも、うれしいものである。

■そしてランチは、ピザとKFC。「働き組」も大活躍。

ランチは毎度おなじみ、ドミノピザとKFCからの出前だ。いつも30分前後できちんと届けてくれるので安心なのだ。出前担当は「働き組」の友人メンバー。普段は仕事をしているのでサロンに顔を出すのは難しいが、イヴェントのたびに活躍してくれる。今回は彼女の他にも、働き組が2名参加してくれた。会社を休んで参加してもらうのは少々心苦しかったが、CSR(企業の社会的責任)の一環として、会社も理解をしていただけたらなと思う。

このようなローカルの人たちと触れ合うイヴェントは、仕事では得られない異質の経験ができるし、意義深いとも思うのだ。

メンバーの面々は変われども、ランチタイムの「がっつり食す」雰囲気は、毎回変わらない。こういう時に食べるジャンクフードは、なぜかとてもおいしい!

■かわいいゲストも来訪。子供にも喜んでもらえて、よかった

玄関口でもじもじとしながら、室内を覗き込んでいたガールズ。まさにガールズ。聞けばご近所さんの子供と、そのお友達らしい。バザールに興味があるという。バザールの主旨を簡単に説明すると、理解してくれたので、見学してもらうことにした。

「あとから、お金を持ってきます!」

というので、

「ちゃんとお家の方に相談して来るのよ!」と伝えておいたのだった。

その後、洋服を着替え、お小遣いを握りしめて再びやって来たガールズ。あちこちの店頭をしっかりと眺め、大切にお買い物を楽しんでいた様子。最後に1つのパンナコッタを4人でわけて食べていたらしい。かわいらしい。子供たちにも喜んでもらえてよかった。

貧富の差が激しく、社会問題が多いインドにあっては、子どもたちの慈善活動に対する意識は高い。学校で、チャリティに関する教育を施しているところも少なくないようだ。「支援する側」「支援される側」の図式が、どのように指導されているのか気になるところだが、子供のうちから社会に目を向けているという点において、意義深いと思う。

■自分のテリトリーを荒らされて、ご機嫌斜めのNORA

昼過ぎには目を覚ましたNORA。いつものように塀を乗り越え脱走し、ご近所を散歩していたようだが、2時を過ぎたころ、また戻ってきたようだった。しかし、いつもとは違う家の様子に戸惑ったのか、あるいは自分のテリトリーを荒らされて不本意なのか、ご機嫌が悪い。

テーブルの下で引きこもっていた。

引きこもりに飽きたのか、今度は非常に邪魔な場所にゴロンと横たわり、カフェ・ミューズ担当のメンバーの往来を妨害。気持ちはわかるけど、今日だけは我慢してくださいと、移動してもらったのだった。

■午後は比較的ゆっくりと。1時過ぎにはメンバーもお買い物を

毎年、ゲストもさることながら、メンバーのお買い物も売り上げに大貢献している。わたしもあちこちを巡りつつ、比較的控えめに、しかし確実に、買い物を楽しんだのだった。

「どう? まだまだ買いたりないかしら?」とおどけるゲスト。たっぷりのショッピング、ありがとうございます!

毎年、バザールに参加してくれるコーヒーの鉄人ラナと、その妻のディーピカ。アルヴィンドも書斎から下りてきて、午後のコーヒータイムをラナと過ごしていた。

いつも思うのは、もう少しゲストの人たちと、交流を図りたいなということ。しかし当日は、会場を回すだけでバタバタとしてしまい、軽く挨拶をする程度に留まっている。ともあれ、来てくださった方々には、改めて感謝だ。

さて、以下は我が家のお買い物の成果。

カシミールの薄暮の空を思わせるパシュミナ。母が非常に気に入った様子だったので、購入。これは今回、デヴィカがカシミールからやっとの思いで運んできた品。本当はもっとたくさんの商品を販売する予定だったが、なにしろ洪水のため、職人らとの連絡が絶たれているから、悲しくも少なめだった。高品質の商品を、卸値同然で販売してくれて、ありがたいことである。

アルヴィンドが前夜から目を付けていたチーム布の商品。会社に飾るのでどうしても欲しいと頼まれていたのだった。夫あってこその、我がインド生活、そしてミューズ・クリエイション。彼の要望は優先せねばと、売り切れないうちに購入させていただく。

こちらはチーム布の作品。義継母ウマに頼まれていたミニトートを入手できて一安心。自分がお気に入りの小さなバッグも買えた。ところで、奥のバッグは、もともとANOKHIのカーテンだった。移住当初に購入したもので、自分としては「古くて色あせてしまった」と思っていたことから、チーム布に提供していたのだが、こんなに立派に生まれ変わるとは、思いも寄らなかった。丈夫な当て布が施され、色あせ感は全くなく、むしろ濃く浮き上がってさえ見える。再利用の真髄だ。

「自宅をここまで、他人に開放するって、普通じゃないよね」などと言いながらも、妻がほぼ強引に推し進めることを快く(時にしぶしぶ)受け入れてくれる夫にも、毎度のことであるが、感謝である。

まあ、準備にせよ片付けにせよ、すべて妻が復旧させるので、彼が労働を強いられるわけではないのだが、ともあれ、朝の8時半からメンバーの荷物置き場と化する主寝室までも開放し、一日を付き合ってくれてありがとう。

……かくなる次第で、今回もまた超長編のレポートとなったが、これがまた、来年のバザールに生かされることを願う。


ところで、こうしている間にも、メンバーからの感想文が次々に届いている。「なるほど」と思える内容が多々あり、やはり異なる視点からの意見は貴重だと痛感する。

ミューズ・クリエイションが、どの慈善団体を訪れているのかなどに関心を持っているゲストもいらしたとか。来年は、ミューズ・クリエイションの活動の様子などをプレゼンテーションするような仕組みも作ろうと思う。パワーポイントをスクリーンに映し出すのでもいいし、写真やレポート(日本語/英語)を印刷してパネルのようにして展示するのもいいだろう。

これは直前に作業をするのではなく、普段から少しずつ、準備を進めておこうと思う。ともあれ、やればやるほどに、新たな課題も生まれるが、少しずつ進化しながら、活動を続けて行ければと思う。

さて、今週はのんびりする暇もなく、金曜、土曜と、ミューズ・リンクスのセミナー『インドでの食生活と健康管理』も入っている。束の間インドに暮らす多くの日本人が、少しでも快適にこの国での暮らしを楽しめるよう、わたしにできることをできる限り、続けて行こうと思う。

ともあれ、関係者のみなさん、お疲れさまでした!


【過去のミューズ・チャリティバザールの記録】

■ミューズ・チャリティバザールの記録 2013年

■ハッピーな一日★チャリティ・クリスマスバザール 2012年

■速やかに撤収! そして待望の打ち上げへ。ビールが旨い!

午後4時を過ぎると、来訪者もほとんどいなくなるので、徐々に片付けを開始。会計整理、商品の片付けなど、メンバー全員が手際よく進めてくれる。その後、家具の位置を元通りに戻したりなどしつつ、打ち上げの準備へ。

今回は、かなり多くのメンバーが打ち上げまで参加できたこともあり、バザールが終わった後も大いに賑やか。サモサやチキンパフなど、インド的なスナックをつまみに、多過ぎるほどに準備していた、我が愛飲のKING FISHER ULTRAは、瞬く間に消費され、びっくりした。

みなさんそれぞれに、会話も盛り上がっているご様子で、とても気分のよい一日の締めくくりである。

去年に引き続き、今年もアーユルヴェーダグラムからの懸賞のあまりを提供してもらった。わたしとのジャンケンに勝ち抜いた二人が、アビヤンガム(ボディマッサージ)の無料券を獲得。おめでとうございます!

かわいらしいエプロン2枚。1枚は自分用、1枚はギフト用。これはTHIS AND THATで購入。安くてクオリティが高いのが魅力だ。