BANGALORE GUIDEBOOK バンガロール・ガイドブック

Q. 質問項目


【バンガロールの医療】


(1)バンガロールで、安心して歯科治療を受けられますか?


(2)子ども向けの予防接種は日本と同様のものを受けられますか?


(3)市井の薬局で日本と同じような常備薬は購入できますか? 薬のクオリティは日本と比べてどうですか?


(4)医療のクオリティは、日本と比べてどうですか? 医者にかかる際に気をつけるべき点はなんですか?



【バンガロールでの妊娠、出産】


(1)バンガロールで妊娠期間を過ごされている方。定期検診などは安心して受けられますか?


(2)インドでは出生前に性別を教えてもらえないと聞きました。ほかにも日本との顕著な違いはありますか?


(3)バンガロールで出産をされた方はいますか? 



Q&A. 回答集


【バンガロールの医療】


(1)バンガロールで、安心して歯科治療を受けられますか?


●主人の会社でWellbeに登録しています。病院に行きたい時にWellbeに連絡すると通訳の手配をしてくれます。病院での受付、診察、薬の説明、お会計など、すべて通訳の人がしてくれたので本当に助かりました。


(料理初心者妻/2019年3月)


●バンガロールで歯科治療はしたことがありませんが、治療されている方もいると聞きます。会社の保険制度によっても歯科治療が対象かどうか確認する必要があります。


(新米主婦♀+夫/2019年3月)



●歯科治療は日本で受けるようにしています。


(MO/2019年3月)



●過去13年間、インドの歯科医にかかっていますが、全く問題ありません。多様性の国インドは、歯科医の腕前もピンからキリまで。欧米の最先端の技術を提供するドクターも多く、英米からメディカル・ツーリズムの一環として、患者が訪れるケースもあります。信頼できるドクターにかかれば、日本よりもむしろ廉価でいい治療を受けることが可能です。


わたしは子どものころの「昭和の過剰な歯科治療」により、多くの歯をむやみに削られた結果、そこから虫歯が悪化、アマルガムやニッケルクロム合金など、現在は有毒につき使用されていない「銀歯」を複数、備え持っていました。米国在住時にいくつかをセラミックに変えるなどの治療をしましたが、40代でインドに移住した後、日本で治療を施していた歯が次々と悪化、あまり大声で言える話ではありませんが、過去10年間で、ムンバイ在住時に2本、バンガロールで5本、インプラント治療を受けました。そのうちの1本は、サイナスリフトという高度な技を伴うものでしたが、極めて速やかに手術がなされました。神経治療にしても然り。目立ったトラブルが生じたことはほとんどありません。


なお、あえて弁明するならば、わたしは子どもの頃から、歯をきちんと磨いておりました。しかしそもそもの歯の弱さと、過去の治療の悪さなどが原因だったようです。ちなみにニッケルクロム合金による銀歯は、インドの歯科医から驚かれ、即座にジルコニア冠に変えたところ、数年悩まされていた「足の裏の皮膚のトラブル」が解消しました。金属アレルギーによるものでした。歯科の話になるとながくなるのでこの辺にしておきますが、ともあれ、先進国に比して、高度な治療が廉価でうけられることから、インドで歯科矯正をされる日本人の方も少なからずいらっしゃいます。


なお、インプラントに関しては、糖尿病の傾向がある人は受けられませんし、歯の周辺の骨が弱い人も勧められません。ドクターとしっかり相談されることをお勧めします。


(坂田@2005年よりインド/2019年5月)



(2)子ども向けの予防接種は日本と同様のものを受けられますか?


●4種混合ではなく5種混合だったり、日本よりも多くの種類がの接種が必要ですが、特段問題なく受けられます。途中まで日本で、途中からインドでというのも可能です。小児科の先生にご相談ください。


(ひょうきんな幼稚園児の母♀/2019年3月)



●BCGは日本のハンコ注射とは違い、1本針のものを打ちますが傷が大きくなると聞きました。


(辛い物苦手、5歳&1歳の母/2019年3月)



(3)市井の薬局で日本と同じような常備薬は購入できますか? 薬のクオリティは日本と比べてどうですか?


●バンガロールで処方薬以外の薬(一般薬)は購入したことがありません。ロキソニンなどの痛み止めや風邪薬を日本から持ってきたものを服用しています。


(新米主婦♀+夫/2019年3月)


●大人の常備薬は、日本で使い慣れていたもの(鎮痛剤や風邪薬、目薬、軟膏)があれば、持ち込むと良いと思います。子供の常備薬は、日本の小児科で一通り処方してもらったものを持って来たのですが、結局風邪のときはこちらの病院にかかり、そこで処方された薬を飲んでいます。


(インド料理好き女性子どもは2歳/2019年3月)



●インドではすぐに抗生物質を出す傾向があるので、授乳中、妊娠中の場合は産婦人科の先生の指導の下処方してもらう方が安心かと思います。


(辛い物苦手、5歳&1歳の母/2019年3月)



●4種混合がなく、5種混合もしくは6種混合になるので、日本のスケジュールで進める場合、いずれかのワクチンの接種回数が多くなってしまいます。この点について渡印前に日本のドクターに相談したところ「接種回数が少ないと抗体がつかないが、1回多いくらいは問題ない」と言われました。ですが、ドクターによっては「安全である保証はできない」という回答をする人もいるようなので、各ご家庭で信頼できる小児科医の見解を踏まえて、予防接種の方針を決められることをおすすめします。ちなみに、私が相談したドクターは「予防接種というものは、各国の政府が自国の状況を踏まえて、検討を重ね、必要なものを必要なタイミングでスケジュールにのせている。インドで育つ期間がそれなりに長いのであれば、インドのスケジュールで進めることも検討してはどうか」とも言っていました。一理あるな、と思います。結局、我が家は残りの駐在期間とも照らし合わせて検討した結果、バンガロールで、日本のスケジュールで進めることにしましたが、インドで流行る病気への予防接種をしていないので、やや心配ではあります。


(MFS1204/2019年3月)



(4)医療のクオリティは、日本と比べてどうですか? 医者にかかる際に気をつけるべき点はなんですか?


●私は婦人科と皮膚科のみの受診ですが、丁寧に診てもらえた印象です。主人の会社はウェルビーという海外保険を契約しているので、日本語が話せるインド人スタッフが同行し通訳してくれます。予約も日本語で取れるので重宝しています。会社によって加入状況が異なるので確認が必要です。


(新米主婦♀+夫/2019年3月)



●一度しか病院に行ったことがないのであまりわかりませんが、私を担当してくださった先生は日本の診察と比べて非常に丁寧で、私の不安を取り除いて下さいました。院内の清掃が行き届いていました。ウェルビーという医療補助サービスに会社が加入しており、それを利用したためウェルビースタッフさんに通訳してもらえました。また、支払いや薬の購入もすべてそのスタッフさんが行いました。気を付けることは、日本と同じで症状を正確に伝えることです。いつから、どのような症状がどのように出ているのかをメモするなりして、正確に伝えるといいと思います。


(陽♀夫婦二人家族/2019年3月)



●そこそこ良いと思います。ただ、病院もピンキリなので、日本人含め外国人の受診実績があるところへ行くといいと思います。ウェルビーに加入している企業であれば、日本語の通訳が同行してくれます。ウェルビーはとても親切なスタッフばかりですが、以前、体調を崩した時、吐き気と鼻水があると伝えたところ、耳鼻科のドクターが出てきて、鼻水のお薬だけ処方され、一番つらかった吐き気がおさまらなかったことがあります。どう考えても内科に行きたかったので、細かい要望を伝えてコミュニケーションをとるべきだったと反省しました。


(MFS1204/2019年3月)



【バンガロールでの妊娠、出産】


(1)バンガロールで妊娠期間を過ごされている方。定期検診などは安心して受けられますか?


●エコーの回数が少ないですが、特段問題なく受診できました。なお、日本では選択制であるNTエコー(胎児画像診断)は特にやるやらないを聞かれることもなく通常の受診メニューに含まれていましたので、もしそこで染色体異常などが見つかってしまった場合、心の準備ができていないという可能性はあるかなと思います。また、クワトロマーカーテストも年齢など条件なしで安価に受けられました。


(ひょうきんな幼稚園児の母♀/2019年3月)



●こちらで妊娠、出産された方にお話を伺い、アドバイスをもらいながら定期健診に通っています。健診はインドのプロトコルに沿って進められており、その点についての不安は特にありません。が、例えば検査結果や次回受診の予定について詳しい説明がされず「good!」「no problem!」の一言で終了、ということもあるので、知りたい項目や経過についてはこちらから質問しています。(もちろん担当医にもよると思うのですが。)


(インド料理好き女性子どもは2歳/2019年3月)



●妊娠8ヶ月までインド生活をしていました。エコーの回数や血液検査の回数が日本よりも少ないですが先生は丁寧に診察してくれました。日本に帰国して出産する際に、血液検査の項目が足りなく、実費で血液検査を数回する必要があり大変でした。もし帰国して出産する場合は一度事情を役所に説明して無料で血液検査をしてもらえるか相談するのが良いです。


(辛い物苦手、5歳&1歳の母/2019年3月)



●インド人の4人に1人が妊娠糖尿病らしく、血液検査結果に関わらず、経口グルコーステストを2回うけました。この時の粉を自分で水に溶かして飲むのですが、激甘できついです。また、妊娠後期、胎児の成長が予定通りに進んでなかったので、プロテインを処方されました。これも激甘です。もちろん個人差はあるし、プロテインのおかげかわかりませんが、最終的に予定日に3000gを超えた赤ちゃんを出産しました。このほかにもカルシウム、鉄剤が処方されました。


(MH/2019年3月)



●エコーの回数が極端に少ないです。日本では限られた病院で、審査を通過した希望者のみが受けることができるいわゆる出生前診断が、全員の妊娠初期検査に組み込まれていたことが一番の驚きでした。心の準備が必要かと思います。私は31週までバンガロールにいましたが、だんだんお腹が大きくなってきた28週頃、左わき腹をさわっていたら小さなしこりを感じ、あわてて病院に行くと「赤ちゃんの足よ。ノー!プロブレム!」とのこと。でも、ずーっと同じ場所にあるし、おかしいな、と不安を感じつつ、帰国後に出産予定の日本の産婦人科に行くと「子宮筋腫です。手前に出てきているだけで、場所も大きさも出産には問題ありません」と言われて、拍子抜けしたことがあります。結果的には、ノープロブレムではありましたが、やや適当な診察が行われているとは思います。

 

(MFS1204/2019年3月)



(2)インドでは出生前に性別を教えてもらえないと聞きました。ほかにも日本との顕著な違いはありますか?


●出生前診断(染色体異常)の検査について。日本では希望した妊婦さんがしっかりとカウンセリングや説明を受けた上で行う検査となりますが、こちらでは妊婦さん全員の健診スケジュールに組み込まれています。また、健診の頻度も違います。例えば、日本では妊娠中期以降〜2週に1回の受診となりますが、こちらでは4週に1回程度です。また、分娩は無痛分娩が主流、出産後の入院期間は2日ほどだと聞きました。


(インド料理好き女性子どもは2歳/2019年3月)



●初診時に、「出生前に性別は聞きません」という書類にサインを求められました。それくらい性別を教えないことは徹底されています。

 

(MFS1204/2019年3月)



(3)バンガロールで出産をされた方はいますか?


●2018年には私の友人3人が初産でバンガロールで出産しました。全員「Cloudnine」(クラウドナイン)で出産。


(辛い物苦手、5歳&1歳の母/2019年3月)



●2018年9月第一子をホワイトフィールドの「Cloudnine」(クラウドナイン)で出産しました。和痛普通分娩です。病院には出産パッケージがそれぞれあり、パッケージップランにより病室や含まれるサービスがかなり異なります。ディスポーザブルパンツや産褥パッドは病院で購入できます。病院着はレンタルできます。産後の滞在は3泊4日でした。専門の麻酔科医が常駐しており、安心して和痛・無痛分娩が可能です。また、ソーシャル臍帯血バンクもあります。病院食は辛くないカレーが3食でます。食料は持ち込み可なので苦手な方は持ち込むのが無難です。出産直後から基本母子同室で、我が家の場合、黄疸の光線治療も同室で行いました。ドクターをはじめ、ナース、お掃除のおばちゃん、コックさん、みなさんとても親切にしてくださりました。母乳主義なので母乳が出ない場合、母乳専門のナースが母乳がでるようになるまでつきっきりで指導をしてくれます。母乳が出るようになるまではフォーミュラミルクをくれるのですが、いわゆる乳首付の哺乳瓶ではなく、先がスプーンになっているちょっと変わった形状の哺乳瓶が出てきます。乳頭混乱を避けるためのものでWHO規格とのことですが、飲ませるのがとても難しいです。つくりも粗雑なのでボトルの目盛プリントは剥げる、ミルクはどこからか漏れると少々難ありなアイテムだと思いました。日本と比べるともしかしたら、いろいろなことが気になるかもしれませんが、私はこちらで出産できてとてもよかったと思います。


(MH/2019年3月)

バンガロール生活〈Q&A〉

医療、妊娠、出産


ミューズ・クリエイションのメンバー有志による、実体験に基づいた回答集です。あくまでも主観的な内容であることをご理解の上、参考にしてください。

*なお、坂田の回答は、1996年以降、米国、インドと海外生活が長いこともあり、一般的な日本人とは感覚が乖離したものが散見されることをご了承のうえ、参考にしていただきたい。