インドは「多様性の国」であることを、まずは理解する


インドに関する書籍や新聞記事が増えている昨今。しかし日本におけるインドの情報は、あまりにも断片的かつ限定的だ。その理由の一つに、インドは「ひと言では語れない多様性の国」であることが挙げられるだろう。


日本の約9倍の国土に、約10倍の人々が暮らす。国民の約80%が帰依するヒンドゥー教を筆頭に、イスラム教、キリスト教、シク(スィク)教、仏教、ジャイナ教など数多くの宗教が信仰されている。宗教は生活習慣に深く根付いており、各宗教の主要な祝祭日は、国民の祝日に制定されている。ちなみに日本人がイメージする「ターバン姿のインド人」はシク教徒の男性で、全人口の2%に満たない。


なお、インドは1947年に英国統治より独立した際、イスラム教国のパキスタンと分離。以来、印パ間の紛争やテロ攻撃などの緊張にさらされてきた。


インドでは、公用語であるヒンディー語、及び準公用語である英語のほか、約20もの言語が憲法で公認されている。その他の言語や方言を含めると、その数は何百にものぼる。たとえばここ、南インドのバンガロールでは、地元言語であるカンナダ語、次いで隣接するタミルナドゥ州のタミル語が広く浸透。ヒンディー語よりも英語の方が通じる場面が多々ある。


インドの代表的な都市には、北インドに位置する首都のニューデリーをはじめ、西部沿岸の経済都市ムンバイ(旧ボンベイ)、IT都市として急成長を遂げている南インドの高原都市バンガロール、伝統文化を重んじる封建的な土地柄ながら、自動車産業が急成長、インドのデトロイトと呼ばれているチェンナイ(旧マドラス)、詩人タゴールや独立運動家チャンドラ・ボースらを輩出したコルカタ(旧カルカッタ)などが挙げられる。


28の州政府と6つの連邦直轄領、デリー首都圏により構成された国家は「一つの国」というよりも、欧州共同体にも似た「複数の国の集合体」のような存在感だ。




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