インドの国民的人気を集める「クリケット」を理解する


広大なインドにあって、地方、階級差を問わずあまねく人気があるのは「クリケット」と「映画」。特にクリケットは、国民が一丸となって熱狂する一大娯楽だ。重要な試合の際には、人々はテレビに釘付けとなり、社会の機能が停止する。そんなときに急ぎの仕事や会議を入れるのは野暮というもの。共にクリケットを楽しむくらいの心意気が必要だ。


クリケットは野球の原型とも言われ、ルールにも共通点があるが、野球との大きな違いは、そのゆったりとした時間の流れ。伝統的な国別対抗戦である「テストマッチ」の場合、通常一試合に4〜5日を要する。「ワンデイマッチ」でも一試合に7時間だ。


4年に一度行われるワールドカップ期間中は、盛り上がりが一段と激しい。加えて2008年には、インドのクリケットに新たな潮流が誕生した。IPL(インディアン・プレミア・リーグ)と呼ばれるプロのクリケットリーグだ。シーズンは44日間、8チームによって全59試合がインド各地のスタジアムで開催される。試合形式は、近年登場した「トゥエンティ・トゥエンティ (Twenty 20)」。1試合、約3時間程度で終了する。


……と知ったように書いているが、かく言うわたしはクリケットに全く興味がなく、ルールも知らない。一方、夫はといえば、米国生活が長くとも、クリケットを愛する心はインド人。「これは非常に大事な試合なんだよ!」が口癖で、試合中はテレビから離れない。食事中にもテレビを見たがるので、夫婦喧嘩の種にさえなる。


義父に至っては、若かりしころ、体調不良を理由に仕事を休んでスタジアムで観戦。観客席にいるところがテレビに映って、会社の人にばれたという。会社の人も仕事をせずに観戦していたわけで、「お互いさまだ!」と笑っていた。




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